2004冬の中欧・オペラとビール三昧⑫ ウィーン美術史博物館、オーストリア応用美術博物館、夜はオペラ「カルメン」

「ウィーン・プラハオペラ三昧」旅は12日目、市内にある美術史博物館、オーストリア応用美術博物館を鑑賞したりCafeで休憩したり、夜はオペラ「Carmen」が待っています。

■ スケジュール 『ウィーン・プラハオペラ三昧』
<2004年>
2月20日(金)成田発ウィーン→夕食後リンク一周
2月21日(土)蚤の市→リンク内街歩き→国立オペラ座→フィガロハウス
2月22日(日)Vienna-Prague 空路で移動、市内散策
2月23日(月)プラハカードで市内散策、夜食はレストランムハで
2月24日(火)プラハ城周辺、夜はビアホール
2月25日(水)技術博物館→夜はオペラ「魔笛」
2月26日(木)新市街地などモーツアルトの家→ドボルザァーク博物館
2月27日(金)ホテル近くを散策、夜オペラ「Tosca」
2月28日(土)マラーストラナ地区→カレル橋→夜は「フィガロの結婚」
2月29日(日)Prague-Vienna 列車移動、リンク内側街歩き-王宮
3月01日(月)シェーンブルン宮殿
3月02日(火)美術史博物館、オーストリア応用美術博物館→夜はオペラ「 Carmen」 このブログ
3月03日(水)Rochusmarkt、フンデルトヴァッサー・ハウス
3月04日(木)Vienna OS51 13:20帰国の途へ(機中泊)
3月05日(金)朝成田へ帰国

2004/3/02(火)旅は12日目 ☁ -1℃ Vienna

朝はお部屋でコーヒーを飲んでゆっくりしました。
今日は天気はいいけどキュ~んと冷たい空気です。

10:00
ブルッと寒さが感じる朝ですが、元気にスタートします。
お部屋の窓からも曇りがちな空が見えています。晴れになればいいけど・・

ウィーン美術史博物館

ホテルから歩いて約15分ぐらいでウィーン美術史博物館に到着しました。
エントランスには雪が積もっています。
寒いので早速館内に入り鑑賞します。
ここにはハプスブルク家にゆかりのあるオーストリア、ドイツの作品が主に展示されていました。特に、ピーテル・ブリューゲル作品数は世界最大、収集されています。そしてハプスブルク家の人物の肖像画も多数収められてます。

・・

見ごたえのある作品ばかりで、一つ一つ丁寧に時間をかけ鑑賞したため、あっという間の2時間半でした。今は午後2時を過ぎ、お腹も減りました。
予定しているランチのお店に急ぎます。

Restaurant Ofenloch

外は結構寒かったので温まりそうなコンソメとビーツ(だったかなぁ?)のスープ
日本のように熱々ってわけではないけど、じわっと体に染み込んできました、ホッ。

メインは二人でウィンナーシュニッツェル&ビール。
ウィンナーシュニッツェルは二人で丁度いい大きさで、見た目よりもあっさりした感じでした。付合せのポテトが美味しいかった。

メインをシェアしたので珍しくデザートをオーダー。
クレープのチョコレートがけ、思ったよりもとても甘~い一皿でした。

店内は民芸風の家具が設えていて、白と茶色の落ち着いた雰囲気です。
味わいのあるクラッシックな照明が素敵です。


丸い天井にいくつもの照明


エントランス


お店のある通り

・・

このあとは、街裏探検でグラーベン周辺の路地を歩きます。
とある本を読んでいたら、ウィーンの旧市街地にはあまり知られていない素敵な小路や裏通りがたくさんあって、ウィーンを知り、人々の暮らしを見るには街歩きに限る、との文章に出会いました。また、その本では、ここを散歩するといいよ、と散歩コースのいくつかがイラスト入りで紹介されていました。とても魅力的な文章と内容だったので、いつかウィーンを訪れる機会があったなら、その散歩コースを是非とも体験してみたいと思っていました。今日は、願いかなって、その実践です。

冬のウィーン旧市街の路地は、100年前から変わらない風景のように静かに佇んでいました。寒い冬は観光客も少なく人通りも殆どありませんでしたが、素敵な路地歩きを楽しむことができました。

Julius Meinl am Graben / 高級食材店「ユリウス・マインル」

ヨークマルクト通りとグラーベン通りの角にあるウィーンの老舗高級食材店を見つけたので入ってみました。どんなモノがあるのかチェック!

整然と陳列された野菜エリア。
日本でもおなじみの野菜もたくさんありました。みんな量り売りスタイル。

デリカテッセンコーナー。
持ち帰り用の西洋風惣菜は豊富な種類が陳列されていました。
サラダやいわし酢漬け、ピクルスや数種類のオリーブなどどれも美味しそう。


カットされたフルーツコーナー


生ハムやサラミなどのコーナー

このお店のスタートは、小さな食品雑貨店だったユリウス・マインルです。
1862年(当時は各家庭で豆を焙煎していた)に初めて焙煎したコーヒー豆を販売し、お手軽で味もいいと、これが大ヒットしたそうです。今では中欧随一の高級食品スーパーで、高品質の食材が種類豊富に並んでいて、どれも美味しそうで充実のデリが魅力的でした。
お隣には併設のイートインやカフェやレストラン、本格ワインバーも穴場です。

ユリウス・マインルにはチョコレートやクッキー、クリムトの絵入り缶入コーヒー豆やジャムなどウィーンを代表するお菓子などおみやげ探すのも便利なお店です。

ちなみにお茶売り場にはかなり古いプロマイド(日本人のような)が貼られています。
1930年代に店を継いで成功を収めたユリウス・マインル2世は、ウィーンに留学していた日本人女性と出会い40歳年の差婚をしました。彼女はその後離婚をしますが、ウィーンを中心に声楽家や女優として活躍し、日本人音楽家などをヨーロッパ音楽界に多数紹介した功績も大きいようです。彼女の写真は自社ブランド品「ミチコのお気に入り」フレーバーティーのためのCMのようです。

カフェ・ツェントラル / Cafe Central

カフェ・ツェントラルは、ウィーンの数あるカフェの中でも人気の高いお店です。
格調ある店内内装がとても素敵で、雰囲気も十分。
ここで、休憩を兼ね、お茶することにします。

こちらはケーキの種類も豊富です。人気のアップルパイを選びました。
ボリュームがあり、パイとりんごの層がとってもマッチした美味しいケーキです。

「カフェ・ツェントラル」は、フェルステル宮殿と呼ばれた建物を1876年にカフェに改装しオープンしたので、本物の麗しい装飾の宮殿そのものです。有名なゴシック天井は現在でも見事な美しさを醸し出しています。このカフェには20世紀に入るとウィーンに集まった作家やアーティストなど知識人がよく利用した文化の中心でした。

「カフェ・ツェントラル」の古い写真を見つけました。
上の画像と今でも殆ど変わらない外観や店内、美しいままに維持されているのが凄いことですネ。ただし、訪れている紳士たちの出立ちや雰囲気はまるで優雅なサロン、そこの点は現代とはちょっと違っていますネ。


作家ペーター・アルテンベルクと


昔のまま変わらない入口


記念にパチリッ

現在では、ウィーンに来たら必ず行きたいカフェの一つとして観光客に大人気で、最近の情報では、予約して訪れるか、もしくは、長蛇の列に1時間位待つつもりでないと入店できないとのこと。
ふーん、私達が訪れた2004年は、観光客で溢れかえるようなこともなく、好きなときにいつでも入れたし、お店の中の雰囲気も地元のお客さんが中心で落ち着いた感じでした。
特に、ちゃんとした身なりの中年紳士のお客がポツポツと目立ち、そのへんは昔からの伝統がまだまだ残っているのだな、と感心したりしていました。今は、どうなんでしょうネ?

Volksoper Wien/フォルクスオーパー

今回の旅行で最後の鑑賞となるオペラは、
ウィーン・フォルクスオーパー(Volksoper Wien)で「Carmen」です。

フォルクスオーパーはウィーン国立歌劇場についで2番目に大きな歌劇場です。「Volksoper」とは「大衆オペラ座」のような意味で、より庶民的で肩肘張らない、親しみあるオペラ公演に重きをおいた歌劇場のようです。1898年開館し、外観や館内も装飾が少なくシンプルな建築になっています。

今日の私達の席は、平土間15列目、ホールのほぼ中央でした。

オーケストラ席をチェック

今宵の出し物「カルメン」は、ビゼーが作曲したフランス語によるオペラです。オペラファンならずとも、殆どの方がこのオペラの名前くらいは知っていたり、なかには、「ハバネラ」や「闘牛士の歌」など、いくつかの歌は聞いたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか?全作曲家、全オペラ作品を通じても、5本の指に入る超有名なオペラです。

G太が初めてこのオペラのレコードを聞いたのは、遥か昔の高校生の時。そのレコードで、カルメン役のマリア・カラスが歌うメゾ・ソプラノの圧倒的な歌唱力に度肝を抜かれ、それ以降、オペラの泥沼にハマっていくきっかけとなった想い出の深いオペラでもあります。

今では、幕が開いて終わるまで、各場面の進行や歌のすべてを描けるまでにこの作品に馴染むようにはなりましたが、今日の公演はいったどのような舞台になるでしょうか、とっても楽しみです。

19:00に近づき館内では開演前のアナウンスが有りそろそろ
「Carmen」がスタートします。

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【オペラ・カルメンのあらすじ
[MusicaClassica同好会]より

真面目な兵士ホセは、自由に生きるジプシー、カルメンに恋をします。
そのことでホセの人生は大きく狂い始めます。

二人は結ばれますが、気の代わりが早いカルメンはすぐにホセを捨ててしまいます。
失恋し嫉妬に狂ったホセが、カルメンを殺してしまったところで幕がおります。
・・・・・・・・・・・・・・・

そしてもうフィナーレ、盛大な拍手喝采!!!

舞台の大道具小道具は至ってシンプルな仕掛けでした。いろいろと削ぎ落としたカジュアルなオペラも気軽でいいですネ。それに歌手も上手かったし、オケも水準が高かった。庶民のためのオペラハウスといえども、そこはオペラの本場ウィーンのこと、非常にレベルが高いのには感心しました!すべての面で満足し、オペラを堪能しました。

今回のウィーン&プラハ・オペラ三昧の旅も、これでオペラ鑑賞は見納めです!!
15日間の滞在中、ウィーンでは2回、プラハでは3回、都合5回のオペラ公演を体験でき、とても思い出深く充実した旅となりました。

やはり、本場の生のオペラはイイですね!病みつきになりそう!
機会を作って、また絶対来るぞ~~~!!!

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この時の気合の高まりが冷めやらず、2年後の2006年には、再びオーストリアに来ることになり、ウィーンでは2回のオペラ鑑賞をすることになります。その時のブログは以下を御覧ください。

2006中欧魅力の街巡り【ウィーン②】ベルデベーレ宮殿など街観光、夜はウィーン国立歌劇場でMozart のオペラ「魔笛」
旅は7日目になりました。ウィーンは2年前に引き続き2度目なので、ベルデベーレ・アルデベーレ宮殿あたりをさらっと観光、夜はお楽しみの「...
2006中欧魅力の街巡り【ウィーン③】のみの市/ナッシュマルクト、応用美術博物館/市民公園、夜はロッシーニのオペラ
旅は8日目になりました。今日は土曜日なので、午前中はのみの市/ナッシュマルクトを覗いてみます。お昼前に応用美術博物館に行って見学とカ...

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なお、オペラ「カルメン」の生の舞台は今回の旅行で初めて体験しましたが、2回目のカルメンの生舞台は、13年後の2017年に、オーストラリア・シドニーで観ることになりました。
シドニーでの公演は、海上の特設ステージでの屋外オペラで、このウィーン・フォルクスオパー劇場とは全く異なる舞台環境でした。それを見比べてみるのも面白い?と思います。
シドニーでのオペラ「カルメン」公演の様子は、以下のブログを御覧ください。

【SFC獲得旅行・実践編】第3弾:シドニー ②夜の水上特設ステージでオペラ『カルメン』を満喫
2017/03/28(火)2日目続き シドニー☁ ランチでがっつりオージービーフを食べたので、腹ごなしを兼ねながら、ロックスエリアの...

・・・

23:15
オペラが終わりこんな時間になっちゃいました。外は冷えて寒~い。
早く帰ってお部屋で、軽く二次会をしよう!
夕方に少し買ったデリをつまみに、ビールでカンパイ!!
夜食を食べながら、カルメンの余韻に浸って・・

メロディーが飛び交う楽しいウィーンでした!!
おやすみなさい


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